・23年4月以降に、基本情報技術者の試験がどう変わるのかを知りたい
・23年4月以降の変更点を踏まえて、最短合格の勉強方法やおすすめ書籍を知りたい
この記事ではこんなお悩みを解決します。
私は非IT企業に勤めながら基本情報技術者に1発合格しました。その経験から、最短合格の勉強方法や書籍を紹介します。
・基本情報技術者の概要
・23年4月以降の変更点
・おすすめの参考書籍
現在の基本情報技術者試験と比較して、23年4月以降の変更点をまとめました。
これから勉強される方は是非参考にしてください。それでは、さっそく見ていきましょう。
基本情報技術者試験とは?
基本情報技術者試験とは、独立行政法人である情報処理推進機構が実施している試験で、情報システムに関する知識や基礎力を評価する国家試験です。
基本情報技術者は、4等級ある「情報処理技術者試験」の資格の中でもレベル2にあたり、高度IT人材となるために必要な基礎的知識・技能を持っていることを証明する資格となります
情報処理技術者試験の資格取得を推奨している企業では、新入社員に基本情報技術者の取得を促す場合が多いようです。そのため、就職や転職に活かしたい場合も、まずは基本情報技術者を目標にすると良いです。
基本情報技術者を取得していれば、情報技術に精通した基礎的知識・技能を持ち、実践的な活用能力を身に付けていることを客観的に証明してくれます。
なお、基本情報技術者試験には受検資格が定められていないため、ITパスポートを取得していなくても基本情報技術者を受験することができます。
基本情報技術者試験の内容(2022年まで)
2022年までは、午前・午後試験に分かれており、年2回試験会場に行ってパソコンで解く形式の試験でした。
午前試験は150分で80問、午後試験は150分で5問、そのうち情報セキュリティとアルゴリズム、プログラミング言語の3問は必須回答となっていました。
2023年4月から試験時間や範囲が変更となるため、その違いを見ていきましょう。
基本情報技術者試験の内容(2023年以降)
2023年4月以降の変更点は、主に以下4点となります。
対象者像の変更
変更前の対象者像は「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」でした。
変更後は、「ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」となっています。
近年、企業で多くのDX人材が求められるようになっている背景から、より対象範囲を広げたと考えられます。
実施時期の変更
変更前の実施時期は、上期(4~5月)と下期(10~11月)の定められた期間に実施されていました。
変更後は、ITパスポートと同様に通年試験となり、いつでも受験することが可能になります。
これも、より多くの人に受験されるようにするための措置と言えるでしょう。
試験時間の変更
変更前の試験時間は、午前試験、午後試験ともに150分でした。
変更後は、午前試験=科目A試験、午後試験=科目B試験に名称が変わり、試験時間は、科目A試験90分、科目B試験100分となります。
試験時間の短縮に伴い、科目A試験の問題数は80問から60問と少なります。
また、科目B試験は選択問題がなくなって20問すべてに回答する形式へと変更となります。
出題範囲の変更
出題範囲は、科目A試験(旧午前試験)に変更はありませんが、科目B試験(旧午後試験)は大きく変更となります。
科目B試験の変更点は、「ソフトウェア開発(プログラム言語)」は擬似言語による出題に統一され、「アルゴリズムとプログラミング」が8割、「情報セキュリティ」が2割の出題に変わります。
さらに、8割出題される「アルゴリズムとプログラミング」は大きく3つのカテゴリーに分けられます。
IPAが科目B試験のサンプル問題を公開していますので、ご確認ください。
基本情報技術者試験の難易度・合格率
基本情報技術者試験の難易度はふつうと言えます。
基本的には試験範囲のテキスト・問題集を学習すれば解答可能な問題ですが、試験範囲が広いため、幅広い知識が要求される問題が出題されます。
合格率は近年40%程度で、ITパスポートよりも合格率は低くなっています。
ITパスポートと同様の通年試験に変わることで、より合格しやすい試験となるでしょう。
基本情報技術者試験の勉強時間
基本情報技術者試験の合格には、情報システムに対する幅広い知識が必要です。
一般的に、合格に必要な勉強時間は150~200時間程度と言われています。
情報システムに馴染みがあるIT企業出身者や、ITパスポートを取得していて基礎知識がある場合はより難易度は下がり、50~100時間の学習で合格することも可能です。
基本情報技術者試験の勉強方法
2023年以降、形式が大きく変わる基本情報技術者試験ですが、科目A試験(旧午前試験)の出題範囲に変更はないため、大きく勉強方法は変わらないと考えています。
午前試験は出題範囲が変わらないこと、上位の応用情報技術者の午前試験でも過去問が出題されていることから、2023年4月以降も科目A試験(旧午前試験)は過去問から問題が出題される可能性は高いと推察します。
そのため、まずは学習内容の全体像を掴むため、ざっとテキストを1周します。その後、午前試験の過去問に目を通して、出題される用語にざっと目を通してください。
テキストを読む、過去問を解く、分からなかった問題のみテキストを読む、を繰り返して学習をすることがおすすめです。
過去問道場に試験問題がまとめられていますので、参考にしてみてください。
科目B試験(旧午後試験)は、アルゴリズムとセキュリティが出題範囲となるため、科目A試験の勉強をする際もアルゴリズム・セキュリティの範囲を重点的に学習するようにしましょう。
おすすめのテキスト・問題集など
基本情報技術者の科目A試験(旧午前試験)に適した参考書やテキストを紹介します。
栢木先生の基本情報技術者教室
この参考書は、基本情報技術者で出題される範囲を網羅的にわかりやすく解説しているテキストになります。
前述した通り、基本情報技術者は試験範囲が広いため、何度もテキストを読み返して記憶に定着させることが重要です。要点がわかりやすくまとまっているため、おすすめの参考書です。
この参考書をやり込むことで基本情報技術者に合格できる力をつけることができます。
キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者
この参考書は、基本情報技術者で出題される範囲をイラストを用いて分かりやすく解説しているテキストになります。
情報処理技術者試験の問題は、イメージがつかなくて分からないことも多いですが、イラストを多く用いることで、初学者にも伝わるように工夫されています。
一方で、イラストが多いことでページ数が700ページ以上あるため、ある程度情報技術に精通している人には説明が回りくどいと感じてしまうかもしれません。
用語の説明が非常に丁寧なため、初学者向けの参考書と言えると思います。
私はこの参考書で勉強して基本情報技術者に1発合格することができました!
過去問道場(Webサイト)
こちらは、基本情報技術者の過去問がまとめられているWebサイトになります。
ある程度、テキストで学習をしたら、午前試験の過去問5年分を繰り返し解くようにしましょう。
解くことができなかった問題は、印をつけておき、テキストで学習をしてから再度解くようにしましょう。これを繰り返すことで、基本情報技術者に合格できる力がついていきます。
まとめ
基本情報技術者は、情報システムに関する知識や基礎力を評価する国家試験です。
実際のビジネスにも活かせる内容となっているため、IT企業で働くことを目指す学生やキャリアアップとして体系的に情報技術について学ぶたいビジネスマンに最適な資格です。
履歴書に記載できる価値がある資格ですので、本記事を参考に基本情報技術者の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。